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日本からの寄贈品と筆者

写真は、陳 俊花さん。

イベントの多い日系企業


by 陳 俊花(中国)

 私は今の会社で二年間ぐらい働きました。会社は日本のある大手企業の中国にある子会社です。社長は「総経理」と呼びばれています。「一つの会社、一つの学校、一つの家」は会社の経営理念の一つです。その前はアメリカ系の企業で一年半ぐらい働きました。会社の経営理念は知らないですが、仕事では「顧客満足度はどのぐらいか」はよく頭にありました。

 前の会社はアメリカ系企業なので、雰囲気は日系企業と違いました。「仕事をうまく完成させる」ということが中心で、ほかは全然気にしなかったです。会社でスリッパを履くことやデスクの上で金魚を飼うことや家族や旅行の写真をいっぱい飾ることなども全然問題なかったです。また、ほとんどの女性社員のデスクの上に加湿器が置いてあって、あちこち加湿器の水蒸気が発散していました。今の会社では、デスクの上は本当に地味です。私のデスクの上には仕事以外のものは一つだけサボテンしかないです。なんかたくさん飾ると不真面目そうに見られるようです。私はそう思っていますが、他の人もあまり飾っていない感じがします。日本の本社はもっと地味です。スリッパを履くのは禁止、男性社員は正装をしなければならないです。どちらがいいか分からないですが、私はアメリカ系の会社の自由な雰囲気がすきです。

 イベントとしては今の会社はよくやっている感じがします。前の会社はイベントとしては忘年会、新年会、一年に一度の運動会だけでした。今の会社の大きなイベントとして読書会、スポーツの試合、会社設立記念、新入社員歓迎会、忘年会と中国の新年会があり、もっと多種多様です。

 読書会は三ヶ月に一回に行われます。まず、総経理が本を薦めます。ほとんど仕事関係の本です。例えば、「このような社員は一人が十人にあたる」「有効なコミュニケーション方法」などです。一つの部門に二人ぐらいが推薦されて、読後の感想を発表しなければなりません。発表会には総経理や各部門の部長も参加します。毎回入社した新人に発表させるようにしていますが、月曜日の朝礼で総経理は「本を読んだ人は手を挙げてください!」とよく聞きますので、私は手を挙げないのは恥ずかしいので、毎回一応読んでいます。

 スポーツの試合は一ヶ月に一回行います。バドミントン、ピンポン、バスケットボール、サッカーなどのスポーツの試合を行って、優勝した人に朝礼で賞品をあげます。でも、退社後に行いますので、毎回観戦する人は少ないです(私もほとんど観戦したことがない)。皆はやはり退社後早めに家に帰りたいです(私も)。前の会社は一年に一度運動会を行いました。家族も参加できて、学校の運動会と似ているのですが、たくさんの面白い試合がありまして、今の会社のよりもっと楽しみでした。

 会社設立記念日の日には、お昼に綱引き大会を行います。午後、会社内でささやかなお祝いの行事を行います。総経理はまず綱引き大会の優勝カップを優勝チームに授与します。そして、会社が創立してからの成長のあゆみを全員に説明します。私は二回参加しましたが、毎回会社の成長に感心しました。

 新入社員歓迎会、忘年会と中国の新年会は会社にとって大きなイベントです。新入社員歓迎会のときはボーリング大会も行います。でも一番注目されるのはやはり食事会の番組です。一つの部門で二つの番組を出さなければならないです。内の部長はとても真面目な人なので、部門の番組を全部チェックします。皆は読書会やスポーツの試合よりこの番組にもっと興味があるようで、毎年の番組は本当に素晴らしいです。歌、踊り、お笑いなどいろいろあります。出張に来た日本のお客様にここは芸能人ばかりだといわれたこともあります。中国の外資系企業は皆同じだと思いますが、前の会社も忘年会と中国の新年会は同じ感じでした。

 いまの会社は平均年齢26歳の若者ばかりの活力が溢れる会社です。ですから、毎日とても楽しいです。
(September 2009)