日本体験 外国体験 Experiences in different cultures
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小谷智子さん

大切なのは気持ち


by 小谷智子(日本)

 私はそれほど英語が上手でありませんが、外国人に対して気後れすることがありません。英語は下手でもジェスチャーもあるし何とかなると思っています。英語ができるにこしたことはありませんが、それより大切なことは相手に対する気持ちだと思います。たとえブロークンでも十分通用することを経験から学びました。

 ケンブリッジの語学学校に娘と二人で2週間ほど語学留学したことがあります。夏休みだったので日本人の学生が大勢いました。その中にいつも一人ぽつんと食事をしている女の子がいました。かわいそうに思って一緒に食事をしないかと誘い、友達になりました。彼女とはランチ以外にもボート遊びに行ったりしてよく一緒に遊びました。同じようにスペインの女性とも友達になりました。特にフランスの子は「お母さんみたい」と言って慕ってくれました。日本人と付き合ったのも初めてらしく彼女たちは「日本人って親切だ」とよく言っていました。帰国してしばらくは文通をしていましたが、いつの間にか疎遠になってしまったことが悔やまれます。

 ホームステイ先の奥さんとも気持ちが通じていることを感じました。一生懸命してくれているのもわかりました。また熱を出した娘のために「氷嚢」を探し回ったことがありました。英語でうまく説明できなくていろいろな店を回りました。「肉屋」にあるんじゃないか」という人がいて肉屋に行ったら、「肉用の氷はあるけど、人間のはないね」と言われてしまいました。結局、雑貨やのような店でなんとか「氷嚢」を手に入れることができましたが、何とかなるものだと思いました。

 現在は英語の先生といろいろなことを話すのを楽しみにしています。日本に8年以上も住んでいる先生です。彼女が興味を持っている日本文化について教えてあげることもあります。先日も「留め袖」について聞かれたので写真を見せながら説明しました。私は日本に住んでいる外国人には日本語を勉強してもらいたいと思っています。そしてできるならその手伝いをしたいと思っています。
(March 2009)