人と違うことが好きだった
− 連載エッセー「徒然の森」第26回
by 北嶋 千鶴子

 引っ越し疲れか、年のせいか、立て続けに病気をしている。インフルエンザにもかかり10日ばかり寝込んだ。そのためこの通信も遅れてしまった。

 夫は私が病気になるといつも「病気もいいことだ。少し休めってことだよ」と言う。精神状態が悪いときも、「いいじゃないか。鬱も悪くない」と言うので、私も「まあ、いいか」とつい仕事を後回しにしてしまう。というわけで今山積みになった仕事を前に途方に暮れている。その上あまり薬ばかり飲んだせいか、鬱状態でもある。やる気がさっぱり出てこない。「やる気が出なくてもいいんじゃない」と夫には言われるが、処理しなければならないことを考えると頭が痛い。

 こんな時にはクイズも作れない。幸い以前に作ったものがあるので、それを使用することにした。

 子供のころから人と違うことが好きだった。美術のセンスがないのに、なぜか人と違う「四角い茶碗」を作ってみたり、スケッチに行って石ころ一つ描いて、教師に反抗的だと思われてひどい成績を付けられたこともあった。

 そんな性格のせいでもないだろうが、自分で勝手にクイズを考えるのが好きだ。変なクイズを作っても誰にも文句を言われない。あれこれ自由に作れる。ときに自分でもこれはなかなかいいと思えるようなものができるときがある。それが飽きもせずにクイズを作り続けている理由かもしれない。
(February 13, 2005)