梅雨と花
連載「日本の行事12ヵ月」 −6月
by 北嶋 千鶴子

 欧米では6月の花嫁などと言って6月に結婚すると幸せになれると言われているそうです。これは6月がローマ神話のジュノー(家庭の守護神)の月であることに起因しているそうです。欧米では気候もいいようです。

 しかし日本では6月と言えば「梅雨」。じめじめした日が続きます。世界でも雨期はありますが、日本の梅雨はそれほど強い雨が降るというわけではなく、しとしと降り続けるものでした。しかし、最近、異常気象にともない熱帯のスコールのように強い雨が降ることが多くなってきました。

 梅雨は中国から来た言葉で、梅の実が熟するころに降る雨なので梅雨といったそうです。
  梅雨は南から始まり北上していきます。沖縄では5月の上旬には梅雨入りすることが多いです。そして6月の中旬には日本は北海道を除きすっかり梅雨入りしてしまいます。

 雨には菖蒲や紫陽花の花が似合います。東京なら、明治神宮の菖蒲がいいと言う人が多いです。日本庭園を楽しむこともできます。もっと広々している水元公園の菖蒲も見事です。こちらは映画の寅さんで有名な「柴又の帝釈天」や「矢切の渡し」にも近いです。「渡し船」に乗る機会はほとんどありませんから、雰囲気を味わってみたらいかがでしょう。

 紫陽花は鎌倉の明月院が有名ですが、箱根鉄道に乗るとたくさんの紫陽花を見ることができます。

 これらの花は遠くに行かなくても見ることができます。「菖蒲祭り」や「紫陽花祭り」が行われる花の名所も各地にあります。花巡りはちょっと憂鬱なこの時期の楽しみの1つです。
(6/01/2009)

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